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ピケティ氏への批判

 資本の収益率r>所得の成長率gである以上、資本所得と労働所得の差は拡大し、格差はますます拡大するってのがずいぶん琴線に触れるようで、一部の識者を除いて、とにかくピケティ氏の揚げ足を取ろうと躍起って雰囲気が漂っています。

 確かに、ピケティ氏は資本の意味を資産と同様に使用している面もあるので、「総所得に占める資本所得の拡大傾向を示すなら、所得の成長率と比較すべきは資本収益の成長率だ」とか(格差拡大の前提は)「資本所有者が収益を一切消費せずためること」なんて指摘されるのはいたしかたないかもしれません。でも、冒頭にある結論を過去のデータ集積で導き出したものの、まだ理論的に確立させたわけでないことはピケティ氏自身が認めているわけですから、この種の物言いをわざわざするのは嫌がらせのようなものでしょう。

 下世話な話ながら、どうも素直に受け入れられない背景には氏が処方箋として累進課税を提唱していることがお金持ちにはうっとおしく、加えてフランス社会党のブレーンというのが要は左派なんで気に入らないということなののでしょう。

 昨年来のピケティの日本に関する発言を読んでも、アベノミクスを否定するどころか大筋では理解を示していますし、少なくとも「マル経」への親和性などみじんも感じられないのですけどねぇ。

 むしろ、右派勢力の方々は、いま我が世の春を謳歌できるのは、海外(たとえばフランス)とはちがい、ピケティのような知を抱えることができなかった日本の左派の貧困のおかげでもあることに思いを致すべきでしょう。

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