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消費税増税なら免税点を引き上げるべき

 今回の消費税論議の中で、簡易課税について見直すことが検討されているそうです。簡易課税とは課税売上高が5000万以下の事業者の場合、事業の種類によって50~90%を「みなし仕入れ率」として、要は架空の課税仕入額を認めるというもの。今回指摘されているのは、現実の課税仕入額と乖離があるじゃないかという点。まぁ、一概には言えませんが、例えば農業の場合は70%のみなし仕入れ率ですが、コストを抑えてそれ以下の金額に抑えている農家も少なくないでしょう。

 ならば、率を見直すなどとちまちましたことをせずに、簡易課税そのものを廃止すればいいのです。そもそも一律に「みなす」ことじたい公正さを欠きます。どんな業種であれ、課税売上高マイナス課税仕入高の金額さえ出せば、納めるべき消費税額は算出できるのですから、普通にやればいいのです。通常青色申告をしていればその程度の計算におそろしく手間隙がかかるわけではありません。(お上がドンブリ勘定を推奨するならべつですが)

 しかし、簡易課税廃止は、現行1000万の免税点を3000万に戻すこととセットにすべきです。だいたい益税などという問題を持ち出してまことしやかに、零細自営業者が、本来納めるべき消費税を懐に入れているなどデマもはなはだしい話です。いったいどれだけの業者が消費税増税分を価格に転嫁できるというのでしょうか。僕のように農業を営んでいる場合、近所の直売所に出すもの以外、値段すら自身で決められません(市場のせりで決まるんですから当然蚊帳の外)。そもそも消費税が上がった分だけものの値段が上がるわけではないことなど自明の理でしょう。つまり零細業者にとっては課税売上高は増えないけれど納める消費税は倍になるというわけです。

 一方、論理的には正当性を誇る輸出戻し税。確かに海外に輸出するものに日本の消費税を加算するわけにはいきませんから、その分を戻すというのは理屈にかなっています。が、実態は下請け孫請けから買い叩いておいて、最後に製品を輸出する大企業が丸取りしているわけです。消費税率が10%になればそれだけで輸出戻し税は倍増という具合。

 税は公平公正が原則です。まして消費税のようにすべての国民が対象になる税は、徹底して原則に忠実であるべきでしょう。税率を上げるというなら、一体改革うんぬんもさることながら、税それじたいの公正さを、誰もが納得できるように提示していただかなければなりませんね。

 

 

 

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