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零細農家って誰のこと?

 政権交代の結果、自民党、農水省、農協のトライアングルで仕切ってきた農政も、転換を迫られそうな気配です。

 巷間騒がしいのは、民主党が農村票の獲得を狙って打ち出した「戸別所得補償」の行方です。むろんこれは必要です。というのは、農産物輸入自由化で、かつてのように価格政策が採りえない以上は、所得政策に置き換える以外にないからです。ただし、スキームが見えない段階では云々できませんが、一歩間違えれば単なるバラマキ、ある論者によればこれぞ究極のバラマキになる危険性は十分あります。

 まぁ、いずれは明らかになるのでしょうが、ネギを主産品にしているワタクシにはあんまし影響はなさそうですね。

 さて、話は変わりますが、これまで、例えば農地法改正となれば企業の農地参入を認めれば零細農家が大変だとか、減反をやめたら零細農家は米価の下落に対応できないといった議論が必ずありました。「零細農家を守る」という錦の御旗は、野党はもちろんあるときは与党からも高々と掲げられたものです。

 でも、実はこの零細農家っていったい誰なの? っていう一番初歩的な話が、実は曖昧模糊としていたのです。販売農家のうち農業収入ではやりくりできない農家は圧倒的な多数派ですが、そのほとんどは、別に安定収入を得ているものが多いのです。しかも農業では食えないから仕方なく他所で働いているというケースは事実として非常に少ないのです。

 少なくとも農業政策と銘打つのであれば、それは産業政策であるはずです。その政策対象は、農業という産業で食っている人たちであるはずです。しかし、これまでの農業政策はそうではありませんでした。農業が衰退した問題の根源は、農業だけで生計を立てている者への対策を怠り、対象となる農家をむやみに広げ、予算が膨らめば膨らむほど政策のピントがぼけていったことにあるのです。

 民主党政権が、ピントを合わせることができるかどうかは、いまのところわかりません。ただ、集票よりも政策を優先させたならば、ホンマの農業政策の展開が期待できるかもしれません。

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