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年金問題

 財源の議論になると与野党ともにあいまいな言い方しかできないテーマは、ふつうなら選挙の争点にはなりにくいのですが、今回は、「消えた年金記録」問題それじたいもさることながら、その対応では迷走を続け、まるで浮遊霊のような安倍内閣の姿を目の当たりにして国民がどんどん引いているって感じですね。

 そりゃあ、カネには汚く仕事はしないでは、誰だって相手にしません。むしろこの期に及んでもなお30%の支持率があることは驚異です。

 改憲と愛国心教育で「美しい国」をつくるはずが、自業自得というべきか。なんとか環境政策を全面に出して争点をそらそうと躍起になってたのに、現職閣僚は自殺するわ、年金問題でつまづくわで、もはや積極的に争点をつくりだすようなパワーは完全に失われてしまいました。

 ただ、僕が心配するのは、安倍内閣がスキャンダルで崩壊するのは目に見えているのはいいとしても、選挙で硬質の政策論争がなされなくなる可能性が高いことです。もちろんそれも安倍内閣の責任ですが、例えば、年金問題一つとってみても、少子高齢社会の進行で、現行制度ではいずれたちゆかなくなることは与野党の共通認識なのに、少なくとも抜本的改革がなければ、給付を減らし負担を増やすしかないという結論になるのに、「消えた年金記録」問題が、本当に議論しなければならないことを結果的に隠蔽してしまうことは、国民にとって今回の問題以上に不幸なことだと思います。

 選挙ですから、与野党逆転を自己目的化することについてはなから否定するわけではありませんが、その先まで説得力をもつ主張がなければ、政権交代はひと夏の幻となってしまうでしょう。

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