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パッチギ!

 なんど見てもエエなあってって感じの映画「パッチギ!」。けっこう重たい、いやかなり重い話は散らばっているのに、しんどくないんですね。愛する者を残して、しかし愛する者のために戦場へってたぐいの日本製戦争映画は、愛をきちんと描けばいいのに、過去の歴史への厳しい目線に対して変に力んだり、開き直っちゃったりしているパターンが多くって引いちゃうんですが、(昨年だったか公開された「男たちの大和」はその臭味があんましなくてよかったですが・・・) 一方、イムジン河、在日コリアン、差別問題エトセトラってくると、引いちゃう人たちもいるでしょう。が、まずよほどの偏見があるか偏屈者でない限り「パッチギ!」は引かないでしょう。っていうか、重い話を娯楽作品に仕上げるって、井筒監督、お主大したもんやでと喝采を送りたい今日この頃、みなさん、いかがお過ごしですか、ってきっこのブログのぱくりになった今日この頃であります。

 フォークにはまったお寺の息子と在日朝鮮人のホルモン焼き屋の娘とのおとぎ話のような、ほとんどありえない純愛と、朝鮮学校と日本の高校生(どちらも高校生には見えないんですが)の不良どもの喧嘩を中心に、物語はテンポよく進んでいきます。この作品が何度見ても飽きないのは、おそらく登場人物がピュアな人々だということと、しんどいシーンと笑えるエピソードが交互に展開されるというあたりにあるんでしょう。

 ちなみに、僕は映画といえば基本的に娯楽映画が好きなもんで、なにかまじめなテーマを正面から取り上げたゴツイ作品はどちらかといえば苦手なんですね。もっとも「ガンジー」とか「アラビアのロレンス」、「JFK」はたまた古いところでいけば「市民ケーン」など映像が素晴らしければその限りではありませんし、泣かせる映画も例えば「ライムライト」やら「タイタニック」なんか涙腺がほとんどない僕もウルウルしちゃいましたし。まあなにはともあれ、「パッチギ!」のような徹底的に娯楽にこだわった作品は完璧にハマってしまうのです。そういえば「ゲロッパ!」もよかったですね。

 話は変わりますが、料理がいかにうまかったか、それを読む者に味覚を感じさせる文章を書くことができればおそらくノーベル文学賞モノだって思うんですね。同じように映画や絵画などを文章で評価するなんてのもほとんど神業に近いんじゃないかと思うのです。その点で言えば、ほんまにほんまもんの映画評論家や美術評論家なんてのがほんまにいるなら希少価値でしょう。

 見た映画のなにがどう素晴らしかったなど、縷々能書きを垂れる必要はないのです。なにがではなくとにかく「よかった」、なにがではなくとにかく「おもしろかった」が、僕の映画の楽しみ方なのです。まあ、単細胞といえばそうなんですけれど・・・・。

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