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政府は目的意識的に格差拡大を進行させている

 僕がこの主張をするのは、べつに初めてのことではありませんが、要するところ、社会格差の拡大とその固定化は、政府の政策によって人為的になされていることが本質的な問題なのです。

 まず背景となる事実を押さえておきましょう。よく今回の景気がいざなぎ景気を超えたなどとアナウンスされていますが、いざなぎ当時のGDPの伸び率が給与に反映していたのに対し、今回はそういう事実はまったく認められないのです。どころか給与面では格差の拡大が明白なのです。資本金1000万未満の企業に勤めるサラリーマンの所得は約10年で、平均260万から220万まで下がっています。一方で、資本金10億以上の役員報酬は僕の知る範囲では、1400万から2800万に上昇、ほぼ倍増です。ちなみに勤労者の多数は中小企業に勤務していますから、給与所得面では貧富の差は明確に拡大しているのです。

 では、いわゆる国民の負担がどう変わっているのか、をこれもデータでみると、明らかに中低所得者層を直撃しています。定率減税廃止がサラリーマンの負担増に直結しているのは言うまでもありませんし、老年者控除などの廃止は高齢者をの暮らしに大打撃を与えています。定率減税廃止だけでも3兆3000億の負担増、社会保障制度改悪の分も加えれば13兆あまりの国民負担増なのです。

 一方、財界の要求はといえば、非正規雇用とホワイトカラーエグゼンプションで人件費をスリム化し、それにとどまらず法人税は減税しろというのですから、理不尽にもほどがあります。ちなみに消費税増税をしなければ年金福祉財源が賄えないなどとまことしやかに流布されていますが、法人税の減収分を消費税増税で補おうという腹積もりですから、消費税率を上げた分が福祉にあてられるわけではないのです。

 まさに十字砲火ともいうべき国民生活破壊を、財界の意向に忠実に実行しようとしているのが、安倍内閣なのです。それは決して国民の生活安定を考えているのだけれどやっていることが間違っているという類では断じてありません。もっといえば、社会格差を拡大し固定することが彼らの目的だというべきなのです。

 ですから、彼らに格差拡大の問題を追及しても、内心は「そのつもりなんだから」ってことになるでしょう。先日はそれを実に正直に小泉前首相がおっしゃってましたし。為政者は、格差拡大を事実として示されればされるほど、「わが政策は成功している」とほくそえんでいることに気づくべきなのです。

 その点からすれば、社会格差の是正を争点にするなどという生ぬるいことではなく、格差を拡大し一部の富める層が社会を支配する政治を選ぶの否かこそを前面に打ち出して政治決戦をたたかうべきでしょう。

 今年のうちに、いまの政府与党を野に下らせない限り、政治が主権者たる国民と乖離するなどという生易しいものではなく、政治は国民を支配するツールと化してしまうのです。まさに危機を国民にきちんと伝えることができ、その共感が得られる政治勢力が存在するかどうか、既存の野党がそのことに敏感であるかどうかが問われます。もちろん僕も敏感に反応したいと思います。

 

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